主要な連続記録がほとんど止まったイチロー
イチロー以外にも記録が途絶えた名手たちは多い
仕切り直しという点においては、良かったのかもしれない。マリナーズ・イチロー外野手(38)の主要な連続記録がほとんど止まってしまったことだ。
米大リーグは11月1日(日本時間2日)、守備のベストナインに相当するゴールドグラブ賞の受賞者を発表したが、イチローは選ばれなかった。監督、コーチの投票で決まるこの賞を、メジャー1年目の2001年から昨年まで、外野手では史上5人目となる10年連続受賞を続けていた。
10年連続で途切れたイチローだけではない。2004年から昨年までの7年間で5度選ばれているジーター(ヤンキース)も、05年以降で4度選出のテシェイラ(ヤンキース)も漏れた。外野手では、01年から9年連続受賞と常連だったハンター(エンゼルス)が2年連続で選ばれなかった。今回のア・リーグの外野手はゴードン(ロイヤルズ)、エルズベリー(レッドソックス)、マーカーキス(オリオールズ)で、いずれも初受賞、20代後半、メジャー5、6年目と脂の乗り切った世代。両リーグで35歳以上は1人(ポランコ=フィリーズ)しか選ばれていないことを思えば、世代交代の波を感じざるを得ない。
とくにイチローは、あっといわせるようなスーパープレーはなかったものの、安定した守備を見せていた。その証拠に走者を刺した時に記録される補殺数は昨年と同じ7個で、失策数も同じ4個だった。それなのに賞を逃したのは、5月になって不振に陥り、その後も好調が長く続かなかった打撃を見て、投票した監督やコーチが「今年のイチローは元気がない」と思ってしまったからかもしれない。
シーズン200安打を始め、打率3割、オールスター戦出場、そしてこのゴールドグラブ賞と、イチローにとって2011年は連続記録がことごとく途切れるシーズンになってしまった。しかし、これはかえって気持ちの切り替えを容易にするかもしれない。オフシーズン、この1年を振り返り、どこが悪かったのかを追求する際、原点に戻ってリセットする「準備」がしやすいからだ。